こんにちは。分析おたすけマンこと、山根です(Twitterはこちらから)。
今回は、マーケティングスキルに関する話題のなかでも、特に旬な話題として「データサイエンティスト」についてお伝えします。
「データサイエンティスト」という職業を聞いたことがあるでしょうか?
「聞いたことない」という方に向けて、この記事では以下のようなことがわかります。
- そもそもデータサイエンティストって何?
- データサイエンティストになるには?
- データサイエンティストになるメリットは?
データサイエンティストとは?
データサイエンスとは、大量のデータから法則や関連性を導き出し、意思決定のサポートをする手法です。
データサイエンスの手法を活用して、ビジネス成果を上げる役割を担うのが「データサイエンティスト」です。
データサイエンティストという言葉は知らなくとも、以下のような言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。
- ビッグデータ
- Iot
- AI(人口知能)
- 機械学習
- Fintech(フィンテック)
- 仮想通貨
上記のような技術やサービスは、インターネットの急速な発展によるものです。
世の中はどんどん便利になっていきますよね。
そして、インターネット上で消費行動や各種手続きが完結するようになり、さまざまなデータを活用することが可能になりました。
例えば、
- 個人情報(クレジットカードやアカウント情報など)
- 個人の購買履歴
- 個人の趣味・志向
- 資産情報や税務情報
などです。
データサイエンティストは、企業内で管理されていたようなデータだけではなく、文章や画像、音声、動画、位置情報など膨大なデータを扱います。
そして、行政やビジネスに活用できるように、大量のデータから意思決定をサポートするという役割を担います。
企業や行政がデータを活用する理由
これからの時代は、データを活用しなければ企業は生き残れません。
スマホの登場で、インターネットの発展はさらに加速しました。
一人一台のスマホを持つ時代。
SNSやアプリを始め、いろいろなサービスはインターネット通信によって繋がっています。
そういった時代なので、
- データを上手に活用できている企業・団体
- データ活用に失敗した企業・団体
で、はっきり明暗が分かれています。
例えば、世界最大のEコマースであるamazon。
amazonで買いものをするとき、
- よく一緒に購入されている商品
- この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
- この商品を買った人はこんな商品も買っています
といったように、次から次へとおすすめ商品が表示されます。

という経験があるのではないでしょうか?
これはレコメンデーションと呼ばれる機能ですが、膨大な顧客のデータを分析し実現されています。
amazonの大成功は、みなさんご存知のとおりでしょう。
他にもデータを活用したビジネスとして
- ドコモのAIタクシー
- ZOZOSUIT
などもそうですし、天気予報のウェザーニュースはAIを活用し分析することで、予報の精度を向上させています。
今後、需要はさらに拡大。データサイエンスが必要とされる領域
マーケティング領域での事例を紹介しましたが、データサイエンスが活用されるべき領域は今後もさらに増えます。
最近では、人事採用の精度を向上させるためにAIを活用するサービスが増えてきました。
「自己診断」「これまでの経歴」「希望」といったテキストデータと、企業側が欲しい人材のマッチング精度を向上させています。
就職・転職活動においても、今やAIの時代です。
他にも、物流業界でも「倉庫内業務の効率化」「配送ルートの最適化」など、データサイエンスの領域として注目されています。
あとは災害対策やヘルスケアでも、データ化は急激に進んでいますね。
データサイエンティストになるには?
データ分析がビジネスに限らずにおいて重要な役割を担っていて、これから必要とされる能力だということはわかってもらえたと思います。
データサイエンティストには、資格といったものがありません。
現状としては、
- BI(Business Intelligenceの略/ビジネスインテリジェンス)ツールの導入や活用。
- データの「見える化」を推進
- 必要なデータの収集
- データ分析の品質管理
ということができる人材です。
必要なスキルは、
- 統計学の知識
- プログラミングスキル(言語は、「Python」「R」)
- SQLのスキル
- 機械学習やディープラーニングの技術理解
- 自然言語処理の技術理解
という感じでしょうか。

「絶対なれない…。ムリ…」と思った方も多いかも。
とはいえ、一般のビジネスパーソンにとっても、データサイエンスの知識が求められる日は遠くないでしょう。
データサイエンスを活用できるビジネスパーソンが求められる
今は先進的な取り組みとされているAI(人口知能)や機械学習ですが、5年後くらいには当たり前のことになっているはずです。
そして、これまで人間が行っていた多くの業務は、コンピュータが代わりにやってくれる時代になります。
そこで人間が必要とされる仕事は大きく変わってくるはず。
5年後の主要なプレイヤーは、ざっくり分けると下記の3種類でしょう。
- 経営者、もしくはビジネスリーダー
- ビジネスパーソン(←ここの人がほとんど)
- データサイエンティストもしくはエンジニア
その場合、ビジネスパーソンに求められることは、
- AI・統計学をどのように活用すれば業績がアップするのか? ビジネスリーダーに専門用語を使わず、わかりやすい言葉で提言する必要がある
- ビジネスリーダーからの意思決定をデータサイエンティスト・エンジニアがわかる専門的な内容で指示
という能力が必要とされます。
2020年以降は、学校教育でプログラミングが必修となります。

つまり、統計学や機械学習といったデータサイエンスの手法を活用して、
- どのようなビジネスシーンで
- どのように思考して
- どのような技術を適用すれば良いのか
ということを理解する必要があります。
そして、データサイエンスを活用したビジネスケースを蓄積していけば理想ですね。
データサイエンティストとデータエンジニアの違い
同じIT系の職種としてデータサイエンティストとデータエンジニアの違いも気になるので、解説しておきます。
- エンジニア・・・データを扱うインフラの整備。使用する代表的なプログラミング言語はRuby、Javaなど。
- データサイエンティスト・・・統計解析や機械学習を使った分析作業。プログラミング言語はPython、Rの2種類。
という住み分けとなります。
プログラマーは、プログラミング言語を扱い設計するという点で、エンジニアとデータサイエンティスト両方の仕事が可能です。
データサイエンティストになるメリット
下記は日本経済新聞のニュースです。
経済産業省は2019年4月に、人工知能(AI)やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」など先端的なIT(情報技術)を担う人材が2030年に55万人不足する恐れがあるとの試算をまとめた。急増する需要に人材の供給が追いつかないためで、AIでは12万人不足するとの予測も示した。
データサイエンティストは、必要とされている職種にも関わらず人材がかなり不足しています。
AIなど先端分野の人材不足が予測される一方で、従来型の人材は余剰となる可能性も懸念されています。
つまり、先端ITに対応できないと今後は好条件での就職・転職は厳しくなるかも。
データサイエンティストになる一番のメリットとしては、
- 高年収の職種であり、引く手あまた
- とくに老舗の大手企業が専門部署を設ける動きが活発で、良い条件でのヘッドハンティングが期待できる
- データサイエンティストの知名度はまだ低いので、先行者優位の状況を作れる
という点です。
日立製作所は2018年6月に、2021年までに、国内外の日立グループにおいて、データサイエンティストを3,000名にまで増強することを発表しました。
こうしたニュースは増えているので、今から目指すとしても十分間に合うはずです。
データサイエンティストになるための環境が整ってきた
データサイエンティストという言葉が生まれて、まだ5年ほどです。
アメリカでデータサイエンスを学んだ人材が、日本で認知向上に努めたり、専門的に学べるスクールを立ち上げたりしています。
データサイエンティストになるために、とくにおすすめなスクールは下記3校です。
無料の学校説明会が随時開催されているようなので、興味のある方は参加してみてください。
他にもオンライン学習プラットフォームUdemyが「実践 Python データサイエンス」という講座を提供しています。
こちらはキャンペーンを利用すれば、かなり安く受講できます。
また基本的な統計学が学べるデータサイエンス・スクールもおすすめ。
総務省統計局が作ったサイトで、無料のオンライン講座です。
実践的なことは学べませんが、入門的な知識を身につけることができて、初級者におすすめです。
あわせて読みたい
→ 【データミックス(DataMix)の評判】説明会に参加してわかったデータサイエンスが注目されている理由
まとめ:データサイエンティストになるなら今がチャンス
ここまでデータサイエンティストについて解説してきました。
まとめると、データサイエンティストは、
- 大量のデータから意思決定をサポートする
- 統計学の知識、「Python」「R」といったプログラミング言語のスキル、ビジネス感覚が必要なスキル
- 必要とされている職種にも関わらず人材はかなり不足している
- スクールで学ぶのが近道
という感じです。
メリットが多い一方、
- データサイエンスの重要性を理解していない経営者はまだ多い
- 費用的、時間的な学習コストがかかる
というデメリットもあります。
とはいえ、効率よく知識を習得する環境が整ってきています。
目指すなら今がチャンスと言えるでしょう。

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