「仕事、行きたくない」「あー、面倒くさい」
この言葉を口にしたことがない人なんていないのではないでしょうか。
仕事だけではなく、家事、バイト、学校などなど、世の中には面倒くさいことの連続です。
僕は16年ほど会社員を続けていましたが、1日1回は面倒くさいと思っていたと思います。
(多いときは1日に十数回なんてこともあります……)
現在は転職活動をしていますが、正直とても面倒くさいです。
「この転職サイト、使いにくいな~」とか「求人票の仕事内容、もっと見やすくできないのかい!」なんて、1人でブツブツ言っていたりします(笑)

この記事では、「面倒くさい」というメカニズムを分析しつつ、対処方法をお伝えしていきます。
面倒くさいは悪いことではない
面倒くさいが人を堕落させるのか? というと、必ずしもそうではありません。
- 移動するのが面倒→自動車の誕生
- お店に出かけるのは面倒くさい→ネットショッピングの誕生
- 道順を地図で調べるのは面倒くさい→Googleマップの誕生
- 計算が面倒くさい→電卓やエクセルの誕生
など、面倒くさいという発想から生まれたモノは多いのではないでしょうか。
面倒くさいを解消することが、進歩の証と言っても過言ではありません。
面倒くさいのメカニズム
「面倒くさい」は、自分のもつエネルギーに対して、消費エネルギー量が超えてしまうときに感じるものです。
ドラクエ風に言うと、HPが少ないのに、回復せずにダンジョンに挑むようなもの。
例えば、「困難な問題に粘り強く取り組んだにも関わらず、心が折れてしまった……」というような経験はないでしょうか?
- 試験勉強に手を付けず眠ってしまった
- ダイエットに失敗した
- 貯金に失敗して浪費してしまった
- 禁煙に失敗した
など、誰しもそういった経験が一度はあるはず。
人間の「やる気タンク」は総量が決まっており、しかもガス欠を起こしやすいという特徴があります。
つまり、やる気タンクの中にある「やる気」を上手に配分して使っていくことが大切なんです。
やる気の総量は決まっている
ロイ・バウマイスターという博士がおもしろい実験をしました。
実験の内容は以下のとおり。
- チョコチップクッキーの香りが漂う部屋に67人の大人を集めた
- 67人の被験者の前に焼きたてのクッキーを出した
- 被験者の半数はクッキーを食べられたが、残りの半数は我慢させられた
- 我慢した被験者には、代わりにフルーツが配られた
- その後、67名の被験者に問題を解いてもらった
解いてもらう問題は、解けそうで解けないという難問。
クッキーを我慢させられた被験者は、その問題を解けず根を上げたそう。
しかし、クッキーを食べた被験者は、粘って何度もその問題にチャレンジしたという実験結果でした。
クッキーを我慢させられ被験者たちは、クッキーの誘惑と戦うために「意志力」を使ってしまったのですが、もう半数はクッキーを食べられたことで、「やる気タンク」が満タンでした。
バウマイスター博士は何度も実験を繰り返したそうですが、結果はいつも同じだったそうです。
自分のやる気タンクの総量を知る
- 仕事をこなす
- クッキーを我慢する
まったく関連性のないはずの行動でも、使われるエネルギーは同じということ。
恋人とケンカしたから、仕事がうまくいかない
ダイエットが続かないから、やる気がでない
というのは、関係がないようで、相関性があるということですね。
自分のエネルギーの総量を知ることは、面倒くさいを避けるうえでも大切なことでしょう。
面倒くさいときの対処法
現代は、脳科学や行動科学が発達しています。
とくに脳科学は驚くべきスピードで進歩をしていて、
- 記憶に関するノウハウ
- 習慣に関するノウハウ
- やる気のメカニズム
など、脳の秘密が、次々と解明されています。
ノウハウがまとめられた本は、山ほどありますね。
脳科学を学ばないのは、あまりにももったいない話です。
本を探すのが面倒くさいという方のために、読んでおいて損をしない本を紹介しておきます。
網羅的にノウハウがわかる本ばかりなので、一読をおすすめします。
このあたりの本を読んでおけば、あなたの面倒くさいの原因がわかるはず。

やる気が出ないときほど動く
脳科学の本によると、
このようにできているそうです。
それを「作業興奮」とも言います。
面倒くさい、やる気が出ないときほど、とりあえず動いてみることをおすすめします。
ブログを書くのが面倒という人は、パソコンの前に座って、とりあえずキーボードを叩いてみましょう。
そうすれば、いつのまにかスイッチが入っています。
習慣化する
日々の行動を習慣にすることによって、エネルギーの消費量を節約することができます。
習慣化することで、悩む、選択をするという無駄なエネルギー消費を避けることができるからです。
何かを判断するという行動は、かなりのエネルギーを奪います。
物事を選択する、決断するときは「即断即決」を基本として、なるべく悩むことを避けましょう。
決断を後回しにするということは、もっとも駄目なことです。
後回しにしたとしても、その間は頭の中のどこかでずっと気になっているもの。
その間は、ずっとエネルギーを消耗してしまうことになるので、即断即決を心掛けることをおすすめします。
僕は、毎日ブログを更新していますが、習慣化を心掛けたことにより行動できています。
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フロー状態を作る習慣を身につける
面倒くさいをなくすためには、ある程度の集中力管理が必要かなと思います。
結論として、フロー状態を自分で作れるようになることが理想です。
フロー状態を作るには、
- 自分のペースが崩れたら、カフェやミーティングルームなど別の場所に移動する
- 集中力が途切れたり、疲れが出たら姿勢を変える
- 音楽で環境を作る
- メールの返信のタイミングは1日1回。決まった時間を決める
- パソコンの通知機能はオフにする
など、気を付けるだけで、実践できる方法がいくつもあります。
フロー状態の効果については、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
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→ 【フロー状態とは?】解決能力・学習能力アップのための集中力管理
変えられないものに執着しない
物事には自分の力で、変えられないものがあります。
例えば、都心の電車遅延。
満員電車による混雑などで、毎日のように電車遅延が起こっています。
イライラしても、それが解消されるわけではありません。
このような「変えられないもの」に執着することは、余計なストレスを感じ、「やる気タンク」のエネルギーを著しく消耗します。
気持ちを切り替えて、あらゆる時間を活用するという思考で、本を読んだりなどすると消耗をしなくて済むはずです。
できない理由を考えない
ありがちなのは、面倒くさいと思ったときに「できない理由」を考えてしまうことです。
「今日は仕事が忙しかったから」
「時間がないから」
といったように、言い訳を先に出すと、動く前に自分にストップをかけてしまいます。
「できる理由」を考えるクセをつければ、プラスの思考に転換しやすくなるのでおすすめです。
まとめ:面倒くさいのメカニズムを利用しよう
面倒くさいと感じるのは、物事を単純化していくためのきっかけとなるはずです。
物事をむずかしく、そして複雑に考えてしまうという人は、意外と大勢います。
むずかしく考えても、実は逆効果。
スポーツ選手でスランプに陥る人などは、複雑に考えてしまうからだとも言われています。
シンプルに考え、シンプルに行動するほうが、
- 実行しやすい
- 習慣化しやすい
- 集中しやすい
という好循環が生まれるはずです。

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