【経験談】退職勧奨により会社を退職しました



 

10年以上勤めた会社を、2019年7月15日付けで退職することになりました。

 

退職理由について、書類上の言葉を使うと「事業主からの働きかけによるもの」という理由項目の中の「希望退職の募集又は退職勧奨」です。

雇用保険被保険者離職票
▲雇用保険被保険者離職票

 

最近は、大手企業の早期退職のニュースを最近よく見かけますね。
先日も下記のニュースが話題となっていました。

 

早期退職のニュースを見ると、他人事ではなくなりました。
まさか自分の身に降りかかろうとは……という感じです。

しかし、早期退職を知っていたとしても、退職勧奨(たいしょくかんしょう)という言葉に馴染みがない人は多いかもしれません。

 

僕は、退職勧奨を受け入れ、「退職する」という結論を出しました。

 

山根ただし
こんにちは。このブログの管理人、山根です。
この記事では、今回の自分自身の経験を、ブログという形で記録しておきたいと思います。
働き方に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

 

 

退職勧奨とは?

退職勧奨のイメージ画像

 

退職勧奨と早期退職の違いなど、気になることもあると思います。

 

先に言っておくと、僕は法律の専門家でもなければ、人事の経験もありません。
ですから、この記事ではわかりやすさを重視して、法律的な用語をなるべく避けたうえで、お伝えしていきます。

 

退職勧奨と解雇はまったく別物

 

雑にお伝えすると、会社から「退職してくれ」と肩を叩かれることです。

 

退職を進められる形になるので、

  • 退職勧奨されたからと言って、退職する義務はない
  • 退職するかの判断は労働者に委ねられる
  • 解雇ではないので、会社側は「解雇予告手当」を支払う義務はない

といったように、「解雇」とはまったく別物です。

 

主導権はあくまで労働者側にあるということ。

調べてみると、法律上、日本は解雇が困難なので、「退職勧奨による合意退職」というケースを取る場合がよくあるようです。

 

退職勧奨の問題点

 

退職勧奨は、一見わかりにくいものです。

世間を騒がせている「早期退職」は、自主的な退職を募るもの。
業績悪化や人員整理を理由に、人件費削減を目的とする場合が多いようです。

会社側は早期退職者を募るかわりに、退職金を割り増ししたり、再就職支援をしたりします。

 

早期退職について、僕個人の意見を言えば、

  • そもそも退職を希望するのは労働者自身である
  • 退職する労働者側のメリットもある

という点で、そこまで悲観的な退職ではないとも考えています。

 

終身雇用という観点から見ると、ショックは大きいですけど……。

 

退職勧奨の問題点

 

退職勧奨の場合は、

  • そのまま残るか
  • 退職するか

という判断を自身に委ねられることになります。

 

この点に関しては、相当悩みました。
僕には家族がいて、息子はまだ4歳です。

このタイミングでリスクを取る必要はあるのか? と自問自答を繰り返しました。

 

しかし、「自分を必要とされない職場で働きたいか?」という考えもありました。

残ったとしても、給料が今の条件のまま維持される保証もまったくありません。
モチベーションが下がった状態で、8時間も拘束されるなんて地獄でしかありません。

 

また、会社が退職を促す理由として一般的には、

  • 業績不振
  • 勤務態度や能力、成績に問題がある
  • 社風と合わない

など様々。

 

今回の僕の場合も、本当の真意は推測するしかないという点で、かなりモヤモヤが残りました。
退職勧奨は、労働者側の精神的な負担が大きいと感じました。

 

10年働いたので、社風に合わないなんて理由ではないと思いますが……。

退職勧奨を受け入れるかについて、まっさきに当面の生活の心配が思い浮かびました。
いろいろなサイトや本を読み、調べたことをお伝えしておきます。

 

退職勧奨の場合の失業手当

 

退職勧奨の場合も、会社都合の退職となります。

「事業主から退職するよう勧奨を受けたこと。」(雇用保険法施行規則36条9号)を理由として離職した者は、「特定受給資格者」(雇用保険法23条1項)に該当するため(雇用保険法23条2項2号)、退職勧奨による退職は会社都合の解雇等の場合と同様の扱いとなり、労働者が失業手当を受給する上で不利益を受けることにはなりませんので、失業手当の受給条件を良くするために解雇する必要はありません。

引用元:四谷麹町法律事務所

 

会社都合の場合は、離職後すぐに失業手当をもらえるケースが多く、しかも受給期間が長く設定されています。
※ただし、雇用保険の加入期間や年齢によって違います。

その点、自己都合の場合、失業手当が支給されるまで、申請してから3カ月の待機期間があるので、収入面でかなり不安が残ります。

 

退職勧奨の場合の退職金

 

退職金については、会社都合であれば100%で支払われるケースが多いようです。
一方、自己都合の場合は減額されることがあるようです。

ただし退職金については、法律で定められた制度ではなく、支給条件や金額は企業に一任されています。
退職金制度自体を設けていない会社もあるので、注意が必要です。

 

自己都合と会社都合の違い

 

気を付けたいのは、いかにも退職勧奨を装って、自己都合の退職にするという悪質なケースがあることです。
「退職届けを出して欲しい」と頼まれたとしても、退職勧奨の場合は、基本的に応じる必要はありません。

退職届けを出すとしても、「一身上の都合により~」とは間違っても書かないようにしてください。
「退職勧奨により~」というように、しっかりと退職勧奨である旨を明記する必要があります。

 

退職勧奨により会社を退職

 

ここまで退職勧奨とは何?ということを、簡単にお伝えしました。

 

山根ただし
あなたが退職勧奨されたとしたら、どうしますか?

 

僕は下記のようなことを考え、退職勧奨を受け入れることにしました。

  • 退職について、家族の同意を得られた
  • 大きなプロジェクトが済んで、仕事は一段落していた
  • 交渉の結果、退職金の上乗せがあった
  • 退職金と失業手当があれば、当面の生活に心配はない
  • 住宅や車のローンなど負債は0だった
  • 今のままの能力では、これから先、時代に取り残される可能性は高く、スキルアップする時間が欲しかった
  • そもそも今の職場に限界を感じ、転職活動をしていた

 

小規模な会社なので、早期退職者を募るわけにはいかなかったのでしょう。
広告系の仕事だと優秀な支援会社はたくさんありますし、費用も僕より安く済みます。

まぁ、これは10年勤めた会社なので、あまり悪く思いたくないという気持ちが勝っていますが……。

 

ここ2~3年は、能力やスキルの貯金を食いつぶしてる感じもあったので、自分の力不足という点は素直に悔しいです。

 

以前に下記のようなツイートをしたことがあり、時代の転換期に、平成で培ったスキルでは、マーケターの将来性はないだろうと感じていました。

 

40歳という節目であった1年前に「このままではヤバイ!」と感じ、このブログとTwitterを始めました。
そして今年、10年以上勤めた会社を退職。
これまで平穏だけど思考停止していた人生が、一気に動き始めた感覚です。

 

そして先日は、こんなツイートをしました。
もちろん将来の不安はあるのですが、こうなってしまったら「やるしかない」という感じです。

 

山根ただし
ここからは退職勧奨に至った経緯と、退職前の会社との関係性について、赤裸々に話したいと思います。
「そんなこともあるんだな」という感じで、読んでもらうといいかもしれません。

 

退職勧奨に至った経緯を語る

 

退職した会社は、語学系のサービス事業を展開しています(企業名はあえて伏せます)。

主な収益源は教育事業で、僕はマーケティング・広告・広報・Webサイト運営を1人部門として統括していました。
俗に「ぼっちマーケター」とも言われる役割です。

 

主なミッションは、見込み客の獲得です。

 

経営陣との溝

経営陣との溝イメージ

僕が2008年に入社してから、会社はこれまでなかった広告宣伝部門を立ち上げ、宣伝や広報にも力を入れ始めました。

施策が次から次へと当たり、2013年頃までは過去最高の業績を更新していました。
夏と冬のボーナスとは別に、業績賞与が年に4回支給された年もありました。

 

しかし広告宣伝というのは、一種のドーピングのようなものです。
事業としての成長がない限り、業績の好調は長続きしません。
2014年以降は、売上が減少し始めました。

 

僕が感じていた問題点としては、下記のとおり。

  • 創業以来40年、事業を拡大せず、新商品や新サービスを開発していない
  • 複数の人気講師が高齢で引退するなど、予期せぬ事態が続いた
  • 2代目社長は雇われで、現状維持が口グセ。しかも業績が悪くなっても、経営部門の人事変更をしない
  • 離職率が高く、人が育っていなかった
  • 自社の競合が増えていた

改善すべき問題は多くあったと思います。

 

2014年以降は、コンテンツマーケティングが順調で、見込み客は増え続けていました。
しかし、売上には繋がらなくなっており、費用対効果は悪化しているという状況でした。

とくに、雑誌などの紙媒体は、目に見えるように効果が下がっていきました。
これまで質の高い顧客を獲得できていただけに、痛手でしたね。
2016年以降は、急速にインターネット広告にシフトしていくことになります。

 

そのような状況ですが、見込み客の獲得はできている状態だったので、次第に広告宣伝部門を統括する僕の発言力が強くなっていきました。
僕が経営方針に口を出すようになったのもこの時期です。

IT化を強引に推し進め、経営陣の意見に反対することも多くなりました。

 

しかし、ITテクノロジーに疎い会社だったので、いざプロジェクトを進めるとしても、そのメリットを伝えるために、かなりの労力を必要としていました。
Webサイトのレスポンシブ化を提案したときは、そのメリットを理解されず、苦労しました。
そのときの精神的疲労は、思い出したくもありません。

頭の中では、経営陣に対して「ググレカス」を連呼です。

 

そういったことが重なり、僕は次第に説明責任を放棄するようになります。
「必要最小限のことだけ伝えればいい」という思考になってしまったんですね。

 

当時は、改革を早く進めないと機会損失になるという苛立ちが強く、経営陣と僕の間に溝が出来てしまった気がします。

 

しかし、僕は経営者ではありません。
組織で動くことの難しさを痛感しました。

 

経営に携わる立場ではない時点で、口を出し過ぎるというのは、喜ばれないんですよね。
経営陣に提案したいときは、やり方があるということは後から本を読み漁ってから知りました。

今、思い返してみると、もっと上手いやり方があったなという反省があります。

 

その結果、

口を出す→溝が深まる→意思疎通が難しくなる→さらに溝が深まる→説明責任を放棄

という負のループになっていたかもしれません。

 

退職勧奨される

ドロップイメージ画像

 

僕が退職することになる数カ月前、持ち株会社から外部顧問が就任しました。
経営のテコ入れということで、とにかく原価を抑え、利益率を上げる方針に切り替わりました。

 

その外部顧問はジョブホッパーで、人に取り入るのが上手でした。
仕事もできる人です。

 

「現状維持」が口癖の社長が、その外部顧問を連れてきたこともあり、顧問は社長の飼い犬のようになっていました。
持ち株会社からの出向となるので、立場的にもかなりの権限を与えられています。

 

ある日、その顧問との面談で指摘されたのは僕の給料でした。
業績に対して高くないか? と言うわけです。

 

国税庁が毎年発表する「民間給与実態統計調査」を見ると、40代の平均年収は約560万円ほどですから、調査結果と比較しても「全然低いですけど……」という感じです。

外部顧問の発言の意図を掴めなかったのを覚えています。
給料を決めるのは自分ではないので、「そうですか?」としか言いようがありませんでした。

 

そこで、外部顧問からある提案がありました。

「成果改善計画」と題した無理ゲーのような課題です。
何でもいいから問題解決案を提出し、実行に移せというものでした。

 

そして書かれていた条件は、

  • 達成したとしても評価・給料が上がるわけではない
  • 未達成の場合は減給

とありました。

 

見込み客は150%増加、Webサイトのユーザーは120%増加と、広告宣伝部門の好調は続いていたのですが、その成果を評価せずに、「成果改善計画」で人事考課をするというのです。

 

成果改善をするなら、「経営陣にだろう……」と思いましたが、ピンと来ました。
辞めさせようとしているな……と。

結果としては、案の定という感じでした。

 

提案はいくつかしたものの、相手側のロジックで進むゲームなので、そもそも話が噛み合いません。

提案した施策は実行してみなければ、失敗するかどうかもわからないのに、実行することなく却下です。
成果改善計画は半年に渡って行われたのですが、自分、社長、外部顧問のそれぞれの思惑が入り混じった無益な半年間でした……。

 

一番残念だったのは、僕と顧問が議論している間、その社長は一言も意見を発していないということです。

そういえば僕が入社したときに、早期退職した50代の副社長がいたなということを思い出しました。
「あ~、こういう社長だよな……」とあらためて認識したわけです。

 

その後、退職勧奨を言い渡され、7月15日付けで退職となります。

 

自分の意志と向き合おう

 

不当だと感じる退職勧奨の場合は、訴訟という方法があるかもしれません。

しかし、割増された退職金と会社都合の退職という条件であるため、これ以上の無益な争いを避けたいというのが本心でした。

 

とにかく今の時代は流れが早いので、立ち止まってしまうわけにはいきません。
そのような時代のなかで、会社とどのように向き合うかは、真剣に考えるべきだなとあらためて思い知らされました。

 

 

早期退職のニュースに関して、他のツイッタラーさんの投稿で印象に残ったものがありました。
以下に貼っておきます。

 

能力やスキルが、この時代において信頼できる要素だというのは、僕も同意です。
それから、個人で力を付けていかなければ、疲弊する世の中になっていくことも間違いありません。

僕の経験を最後まで読んでいただいた皆さまには、組織や社会的なコミュニケーションに依存してしまうことのリスクを感じて欲しいなと思います。

 

とくに会社という組織では、利害関係がある分、コミュニケーション相手の気持ちを読み取る難しさがついて回ります。
そうした会社の空気感を、自分自身でコントロールすることは、年齢を重ねたとしても難しいです。
自分の気持ちも変わりますし、相手の気持ちも変わります。

 

最初は上手く付き合えても、将来はどうなるかわからない不確定な要素であるということを伝えたいなと思います。
そして、上手くいかなかったとしても、自分だけが我慢して疲弊する必要もありません。

 

インターネット上には、そのような貴重な経験を書いたブログが沢山あります。
ぜひ、参考にしてみてください。

 

僕の話に戻しますが、これからのことは、じっくり考えたいなと思います。
毎日更新を続けているブログは、引き続き書きながら、場当たり的ではない転職活動をし、起業やフリーランスの道も模索していくつもりです。

 

今回のことを経験して、能力やスキルを磨き、毎日を積み上げていく大切さを実感しました。
一歩ずつ前進をしていくしかない、やってやる、と強く決心しました。

 

山根ただし
妻に退職勧奨の件を話したとき、最初は困惑していましたが、最終的には「よし、新しいスタートだ」と笑顔で言ってくれました。
本当にありがたい存在です。

 

 

最後となりますが、僕の経験が何かお役に立てることもあるかと思います。
何か一緒にやろうと声を掛けていただければ、喜んでお手伝いさせていただきます!

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