1972年ロンドン、キングスロード403番地。
「ワールズ・エンド(世界の果て)」と呼ばれるカーブの先、そこに「Let It Rock(レット・イット・ロック)」という店がある。
観光客は訪れない。
50年代風のファッションを身にまとったテディー・ボーイズが集まる。
そこに彼はいた。
マルコム・マクラーレンである。

分析おたすけマンこと、山根(@Hackagogo)です。
世の中にはトレンドを作る仕掛け人という役割を担っている人がいます。マーケティングの花形ですね。
今回紹介するマルコム・マクラーレンはその先駆者と言えるかもしれません。
この記事のココに注目!
- パンクロックに見る現代インフルエンサーマーケティングとは?
- トレンドを仕掛けるとは?
- 「風が吹けば桶屋が儲かる」のロジックとは?
伝説のパンクバンド セックス・ピストルズに見るマーケティング手法
今回の記事は、悠@ペンギン帝国 @kouteinopenguinの企画に参加した内容でお送りしています。
9月のイベント記事が続々とアップされています♪
今回のテーマは「おすすめの音楽」✨パッとみてイベント参加とわかるもののみリンクしています🐧https://t.co/dotAlPPy39
— 悠@ペンギン帝国 (@kouteinopenguin) 2018年9月1日
僕のおすすめ音楽。
それは、セックス・ピストルズ!
- 50年代、60年代の正統ロックンロールを継承した音楽。
- 反体制的で挑発的な歌詞。
- ファッション。
- メディアを意識した発言、そしてセルフブランディング。
どれをとっても、先鋭的です。
唯一のアルバム『Never Mind the Bollocks』を発表したのが1977年ですが、未だに色あせることなく輝きを放っています。
アルバムのジャケットもめちゃくちゃカッコイイですよね。
邦題は『勝手にしやがれ』。
邦題もカッコイイ。センスを感じます。
セックス・ピストルズのメンバーは、
ボーカルのジョニー・ロットン
ギターのスティーヴ・ジョーンズ
ドラムのポール・クック
ベースのシド・ヴィシャス(初代ベーシストはグレン・マトロック)
シド・ヴィシャスは伝説のパンクロッカーとして映画にもなりました。
『シド・アンド・ナンシー』、超名作です。
矢沢あいの代表作、少女漫画『NANA』は、この『シド・アンド・ナンシー』の世界観に影響を受けてますよね。
THE BLUE HEARTS初期のころの甲本ヒロトさん(THE BLUE HEARTS、↑THE HIGH-LOWS↓、ザ・クロマニヨンズ)も、ジョニー・ロットンそっくりです。
名曲『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』
セックス・ピストルズのなかでも好きな曲がこれ!
Sex Pistols – God Save The Queen
この曲には伝説があります。
『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』は、エリザベス女王の在位25周年を記念する盛大な式典の直前にリリースされました。
奇行や暴言などで、たびたび話題となっていたセックス・ピストルズ。
しかし、この曲がリリースされたとき、イギリス中を仰天させる、予想もしなかったほどの騒ぎを引き起こします。
「テムズ川のゲリラライブ」は炎上商法の古典
セックス・ピストルズはエリザベス女王在位25周年祝典の日にテムズ川のボートでゲリラライヴを強行。
テムズ川を下りながら、大音量で本物のイギリス国家『God Save The Queen』を流しながら、『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』を演奏。
そして、逮捕されます。
こんな大騒ぎが起こしたにもかかわらず……、いや起こしたからなのか。
『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』は音楽チャートの2位に急上昇。
メロディー・メーカー紙のインディー・チャートでは、なんと1位を獲得します。
今でいう炎上商法ですよね。
マーケティングの仕掛人マルコム・マクラーレンという人物
そのセックス・ピストルズを作った仕掛け人はマルコム・マクラーレンという人物。
ファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドの元旦那と聞いて、びっくりする人も多いかもしれませんね。

セックス・ピストルズのファッションは、まだ無名だったころのヴィヴィアン・ウエストウッドがプロデュースしています。
そのヴィヴィアン・ウエストウッドと組んで、セックス・ピストルズを世に出したのがマルコム・マクラーレン。
AKB48でいうところの秋元康さん、モーニング娘。でいえば、つんくさん。
Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅの中田ヤスタカさんもプロデューサーですよね。
マルコム・マクラーレンは作曲していたわけではないので、僕はあえて仕掛人と呼ばせてもらいます。
「伝説を作った男」「ただのおおぼらふき」など諸説あるマルコム・マクラーレン。
1970年代後半に巻き起こったパンクムーブメントの中心セックス・ピストルズを作った。
そして、その時代以降のカリスマに影響を与えまくっているというのは間違いありません。
仕掛人の仕事を分析してみよう
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあるように、全く関係がない場所・物事に影響が及ぶことで儲かる仕組みを作れることがあります。
1.大風で土ぼこりが立つ
2.土ぼこりが目に入って、盲人が増える
3.盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)
4.三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
5.ネコが減ればネズミが増える
6.ネズミは桶をかじる
7.桶の需要が増え桶屋が儲かる
スマホにむかって指先を少し動かせば、コンテンツが溢れてきて、イノベーションが起こせる時代です。
今の時代のマーケティングに必要とされているのは広告でダイレクトに商品を宣伝することではなく、仕掛けるというスタンスだと感じています。
一見遠回りなように見えて、実は大きな成果を出せる。
音楽売るなら、テムズ川をボートで下れ!
ということです。
現代のインフルエンサーマーケティングをパンクロックに照らしわせてみる
インスタグラムの流行もあって、2017年以降はインフルエンサーマーケティングが急成長しています。
インフルエンサーとは?
特定のコミュニティにおいて他のユーザーへの口コミの影響力が強い人のこと。芸能人やメディアに露出が多い人をインフルエンサーと呼ぶことが多かったが、ここ最近はマイクロインフルエンサー(ニッチな情報を持つ中規模なインフルエンサー)が注目を浴びています。
インスタグラムでは広告は最小限に抑えられており、あくまでユーザー主体の場を提供しています。
今の時代、直接的な広告は嫌われるんですよね。
企業は広告色を排除し、自社の商品を知ってもらうためにインフルエンサーに協力してもらいます。
これは仕掛けのマーケティングなんですよね。
商品の宣伝よりも感情を共感するほうが、モノが売れるということです。
遠回りなように見えて効果があるのでしょう。
インフルエンサーマーケティングに挑む会社、業界
今後もインフルエンサーマーケティングには要注目です。
今では、インフルエンサーをキャスティング・育成するようなエージェント(仲介会社)が増えています。
ブロガーやTwitterでフォロワーの多い人は、こういった会社に登録して経験を積むのも面白いと思いますよ。
インフルエンサー事業を展開しているエージェント
今、インフルエンサーとの提携が目立つ業界
- ファッション
- 美容、コスメ
- 飲食・外食産業
- 自動車産業
- 家電、電化製品
- 旅行・観光
- 音楽や映画といったエンタテインメントコンテンツ
まとめ:マルコム・マクラーレンにマーケティング手法を学ぼう!
伝説を作った仕掛人、マルコム・マクラーレンにマーケティング手法を学べることは多いです。
セックス・ピストルズを聞きながら、ぜひインフルエンサーを目指してみてください!
マルコム・マクラーレンのことをもっと知りたい人は、こちらの本がおすすめです。
- セックス・ピストルズのムーブメントはインフルエンサーマーケティングにも置きかえることができる
- 「風が吹けば桶屋が儲かる」の理由を知る
- マルコム・マクラーレンに学べ!
今回の企画に参加したブロガーさんたちの記事はこちらにまとめられています。
ぜひ読んでみてください!
9月のイベント記事が続々とアップされています♪
今回のテーマは「おすすめの音楽」✨パッとみてイベント参加とわかるもののみリンクしています🐧https://t.co/dotAlPPy39
— 悠@ペンギン帝国 (@kouteinopenguin) 2018年9月1日
→ ICEーcream HACKS! アイスの陳列スペースはマーケティングの見本市だった!